概要

次世代のがんプロフェッショナル養成プランについて

2024年に制定された第4期がん対策推進基本計画では、全体目標を「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す。」とし、そのためには、がん医療の新たなニーズや急速ながん医療の高度化に対応できる医療人養成を促進する必要があります。これらを支える基盤整備の一つとして、優れた教育プログラムを開発し、大学間で連携し、「人材育成の強化」を推進することを目指しています。

次世代のがんプロフェッショナル養成プランは、第4期がん対策推進基本計画の人材育成の強化として取り組むべき施策とされています。
① がん医療の現場で顕在化している課題に対応する人材
② がん予防の推進を行う人材
③ 新たな治療法を開発できる人材
等のがん専門医療人材を養成する拠点を大学間連携により形成することを目的としています。

本研究科看護学専攻
修士課程:がんサバイバーへの個別化医療を支える専門看護師コース

(目標)がん患者のライフステージの特徴や課題を理解し、複雑ながんの診断、治療と有害事象、後遺症等に関わる知識・技術と倫理観を養い、最適な個別化医療を支える高度看護実践とケア開発ができる人材を養成する。特にライフステージにおけるがんや治療の長期的な影響(認知機能低下、機能温存・喪失など)を理解したうえで多様な治療選択からの最適な意思決定を支え、治療継続の支援、症状緩和、機能回復に向けたセルフケアを支える高度実践ができる人材を養成する。またがんサバイバーのQOL維持・向上に向けた全人的なケアを習得し、患者、家族および医療者へ教育的な役割を担える人材、多職種でリーダーシップを発揮できる人材、エビデンスに基づく実践開発研究を推進できる人材を養成します。

後期博士課程:がんライフステージケア研究コース

目標)ライフステージに応じたがん対策を推進するために、さまざまなライフステージにおける専門的看護、および、生涯にわたりがん対策が必要となる遺伝性腫瘍患者・家族の状況への理解を深め、意思決定支援、妊孕性の課題、治療アドヒアランス、症状管理、セルフケア能力促進に関わる看護介入を設計・管理し、各専門職者と連携・共同し、ライフステージケア研究を推進し、アウトカムを臨床に還元できる看護学研究者の育成を目指します。

参考資料*がんプロフェッショナル養成プランの概要
次世代のがんプロフェッショナル養成プラン:文部科学省 (mext.go.jp)